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老人ホーム徹底ガイド
老人ホームの利用を考えた時、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅など、多くの選択肢の中から、適切な施設を選択するのは容易ではありません。
この記事では要介護4の状態について解説し、介護が必要な状態になった時の相談先を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
要介護認定には「自立状態」、「要支援1」、「要支援 2」、「要介護1~5」の8段階があります。その中で、要介護4は一番介護度の高い状態から2番目にあたる介護度で、介助なしで日常生活を送るのが困難な状態です。厚生労働省の調べでは、要介護認定を受けた高齢者の約8割が在宅で家族の介護を受けています。
では、要介護4は具体的にどのような状態なのか順番にみていきましょう。
要介護4は基本的に自力で立ったり座ったりすること、長時間座り続けることができないので、常時何かしらの介護を必要としている状態です。(※骨折などで一時的に要介護度が高くなっている方もいます)
身体の機能の低下以外にも、認知症などの影響で思考能力の低下が見られ、人との意思疎通が図れないことで認定を受けるケースもあります。
厚生労働省によると、全国の要介護認定者数は約658万人と言われており、そのうち要介護4の認定者数は約80万人と統計されています。(2018年時点)
参考:介護や支援が必要な人はどれくらい?|リスクに備えるための生活設計|ひと目でわかる生活設計情報|公益財団法人 生命保険文化センター
要介護度は、市の職員や委託を受けたケアマネジャーなどの資格を持った調査員により判定されます。「調査員の調査した内容」と「主治医の意見書」をもって認定審査が行われます。
要介護4は「要介護認定基準時間」が「90分以上110分未満」に該当された方が認定されます。要介護認定基準時間とは、1日で介護に要する時間を算出したものです。時間によって要介護の区分が決定されます。
要支援1 | 要介護認定等基準時間が25分以上32分未満又はこれに相当すると認められる状態 |
---|---|
要支援2 要介護1 | 要介護認定等基準時間が32分以上50分未満又はこれに相当すると認められる状態 |
要介護2 | 要介護認定等基準時間が50分以上70分未満又はこれに相当すると認められる状態 |
要介護3 | 要介護認定等基準時間が70分以上90分未満又はこれに相当すると認められる状態 |
要介護4 | 要介護認定等基準時間が90分以上110分未満又はこれに相当すると認められる状態 |
要介護5 | 要介護認定等基準時間が110分以上又はこれに相当すると認められる状態 |
要介護認定基準時間以外に、認知症の進行度によって判断されることもあります。認知症で判断する場合、意思決定や記憶障害の有無、精神状況が安定しているかなどで判断していきます。
要介護3と比べ、要介護4では全体的な理解力の低下が進んでいると考えられるので、支援が必要な場面が増えるでしょう。
要介護4は上から2番目に介護度の高い認定です。要介護3や要介護5とどの程度違いがあるのか、下記にまとめています。
※介護度は具体的に「〇〇ができないから」「〇〇がわからないから」といった条件で決まるわけではないので、参考程度で確認してください。
【要介護3~5の目安】
要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
---|---|---|
・トイレに一人でいけない ・服の着替えが一人でできない ・移動に介助または、車椅子が必要 ・排泄に部分的介助が必要 ・入浴に部分的介助が必要 ・食事に部分的介助が必要 ・認知症により一人での生活が困難 | ・トイレや入浴、日常生活のほとんどが行えない ・全般的な理解力の低下 ・移動に介助が必要 ・排泄に部分~全面的介助が必要 ・入浴に部分~全面的介助が必要 ・食事に部分~全面的介助が必要 ・認知症により火元の監理などができず危険を伴う | ・トイレや入浴、日常生活のほとんどが行えない ・全般的な理解力の低下 ・寝たきりの状態 ・排泄に全面的介助が必要 ・入浴に全面的介助が必要 ・食事に全面的介助が必要 ・認知症により意思疎通が図れず行動の予測ができない(場合によっては精神疾患を併発) |
明確に区分けはできませんが、「できること」と「できないこと」が混在しながらも全体的に支援が必要というのが要介護4の状態と言えます。
要介護認定を受けると、介護保険サービスを受けることができます。介護度によって区分支給限度額が異なり、1か月で利用できる介護サービス費用の介護保険給付上限額です。ケアマネジャーは、できる限り支給限度額の範囲内で調整してサービスを組み合わせていきます。
支給限度額をオーバーした場合は、保険適用ができず自費となるので注意が必要です。
以下、目黒区を例に表にまとめています。介護保険の単位は全国で差はありません。基本的に「1単位=10円」で計算します。
要介護状態区分 | 区分支給限度額 | 【基準】サービス利用にかかる費用 | 【目黒区】サービス利用にかかる費用 |
---|---|---|---|
要支援1 | 5,032単位 | 50,320円 | 57,364円 |
要支援2 | 10,531単位 | 105,310円 | 120,053円 |
要介護1 | 16,765単位 | 167,650円 | 191,121円 |
要介護2 | 19,705単位 | 197,050円 | 224,637円 |
要介護3 | 27,048単位 | 270,480円 | 308,347円 |
要介護4 | 30,938単位 | 309,380円 | 352,693円 |
要介護5 | 36,217単位 | 362,170円 | 412,873円 |
※2021年11月現在、目黒区含む東京23区は地域区分の一番高い「1級地」とされています。
上記表のように「基準」と「目黒区」では支給限度額に差があります。介護保険には「地域区分」というものがあり、市町村によって金額に差が出るような仕組みとなっています。
地域によって1単位あたりの金額が異なるので、注意が必要です。また、各サービスも地域区分による金額差があります。目黒区の各サービス別に下表にまとめました。
介護保険サービス | 1単位あたりの金額 |
---|---|
通所介護 短期入所療養介護 特定施設入居者生活介護 地域密着型通所介護 認知症対応型共同生活介護 地域密着型特定施設入居者生活介護 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 介護老人福祉施設サービス 介護老人保健施設サービス 介護療養型医療施設サービス 介護医療院サービス | 10.90円 |
訪問リハビリテーション 通所リハビリテーション 短期入所生活介護 認知症対応型通所介護 小規模多機能型居宅介護 複合型サービス | 11.10円 |
訪問介護 訪問入浴介護 訪問看護 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 夜間対応型訪問介護 居宅介護支援 介護予防支援 | 11.40円 |
地域によって区分支給限度額や各サービス費用が異なるため、詳細は市区町村の役所や、ケアマネジャーに問い合わせをしましょう。
高額介護サービス費制度とは、1か月で負担する介護保険サービスの自己負担額が、定められた上限額を超えた場合に還付される制度です。
介護保険サービスの費用は、基本的に「1~3割」が自己負担となり、残りが介護保険でまかなわれます。「介護保険負担割合証」で負担割合を確認してください。本人の年金やその他収入によって負担割合は変わります。
要介護4の場合、介護サービスを利用する頻度も増え、介護費用が高くなることがあるでしょう。世帯の所得によって限度額は異なりますが、一般的な所得の世帯の場合、限度額は一か月で44,400円とされています。1ヶ月の介護サービス自己負担費が44,400円を超えた場合、超えた分の介護費用が還付されます。
要介護4は全ての介護サービスを利用することができます。主な介護保険サービスの種類を下表にまとめました。
カテゴリ | サービス |
---|---|
訪問サービス | 訪問介護 訪問リハビリテーション 訪問入浴 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 夜間対応型訪問介護 居宅介護支援 |
通所サービス | 通所介護 通所リハビリテーション |
入所サービス | 特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 認知症対応型共同生活介護 介護医療院 短期入所 特定施設入居者生活介護 |
複合サービス | 小規模多機能 看護小規模多機能 |
福祉用具 | 福祉用レンタル 住宅改修 |
自治体によっては紙おむつの支給やタクシーチケットのサービスを受けられる場合もありますので、確認しましょう。
要介護4の認定者は、日常生活を一人で送ることが困難であり、障害者控除対象者の条件を満たすことがあります。
障害者には税法により障害者控除という制度が設けられているので、本人または同一家計の家族及び親族に扶養者が居る場合、一定金額の控除を受けることが可能です。
しかし、要介護認定を受けているからといって、税法上の障害者に該当するとは限りません。要介護認定は、介護保険法に沿った認定であり「介護保険法の要介護認定」は、それだけでは障害者控除の対象とはならないためです。
税法上の障害者は、「精神又は身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が規定に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている」人が対象となります。
要介護4は全ての介護保険サービスを利用でき、区分支給限度額も多い分、どのサービスを利用すればよいのか判断に迷うこともあるでしょう。ケアマネジャーに相談するのも良いですが、ケアマネジャーが全てのサービスを把握している訳ではなく、今まで利用してきたサービスから選択することが多いのも事実です。
そんな時は、介護サービスを的確にアドバイスしてもらえるサービスに相談することをおすすめします。
今回紹介するロイヤル介護では、有資格者や、施設や在宅の介護職経験者がさまざまなサービスの中から最適なサービスや、仮住まいとしての活用方法を紹介します。
たとえば、特別養護老人ホームの待機をしたい方が相談に来られることもあります。ロイヤル介護では、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームといった、いわゆる民間の施設を待機場所(仮住まい)として紹介することも可能です。ケアマネジャーでも、このような利用方法を知らない方もいます。
ロイヤル介護では、介護現場や相談員として従事していた方が多く在籍しているため、介護関連の相談ならどんな内容でも対応可能です。
もちろん、要介護4の方だけでなく、自立状態から要介護5の方まで、幅広く対応しています。
ロイヤル介護では、介護サービスの提案だけでなく、お客様が満足のいく生活を過ごせるようになるまでサポートしています。要介護認定の申請をしていない人には申請のご案内も可能です。
その場で介護施設を紹介するだけでなく、長期的に介護サポートを行っているため、安心してご相談ください。
要介護4の認定を受ける状態は、日常的に多くの介護支援が必要な状態です。どんな方でも介護が急に必要になる可能性があります。近年、介護サービスは急激に成長・拡大しました。そのため、利用するには多くのサービスを把握し適切なサービスを選択しないといけません。しかし、多岐にわたったサービスを理解するのは困難です。
ロイヤル介護では無料でご相談を受け付けております。東京・神奈川・埼玉の店舗で対面でのご案内はもちろん、オンラインでの相談も可能です。お気軽にご相談ください。
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