今回のテーマは「要介護１で認知症の方の介護サービスの利用例」です。

介護サービス利用例についてケアマネジャーの佐賀唯衣子さんにお聞きします。
事例からどれぐらい介護サービスが必要になるかをイメージしていただけたらと思います。

【要介護１】認知症の方の介護サービスの利用例

佐賀）まずはこちらの事例をご覧ください。

Aさん　78歳　男性　ひとり暮らし（都内在住）　要介護１　脳血管性認知症の方です。

股関節痛と膝痛により歩行は不安定ですが、歩行器を使用すれば近所のスーパーに一人で買い物に行くことができています。

認知機能の低下により、曜日の把握ができないため、週２回の燃えるゴミの日にヘルパーさんとゴミをまとめて出しています。
また、自宅アパートの浴槽のまたぎができないため、半日型のデイサービスに週３回通い、入浴をしています。

介護サービスにかかる費用は、トータルで月9,850円（負担割合１割）です。

髙橋）介護サービスは歩行器のレンタルと、訪問介護のヘルパーに週2回来てもらい、半日のデイサービスに3日通う、これだけなんですね！

佐賀）はい。このように、ちょっとした支援があれば、まだまだお一人暮らしが可能です。

本人ができないことに目を向けるのではなく、できることに目を向けて、どうしてもできなくなったところは介護サービスを入れてカバーしているのがポイントです。

一人暮らしは可能？

髙橋）親と離れて暮らしている場合、まだ一緒に住むとか、呼び寄せるとか考えなくても良さそうですね。

佐賀）はい。ただし、本人の少しの変化に気づける専門職がいることと、その変化に対してすぐに対応することが大切です！

本人の少しの変化に気づける専門職とは、この事例でいうと訪問介護のヘルパーやデイサービスのスタッフです。専門職が気付いたことはケアマネジャーに集約されます。

ケアマネジャーとの連携のポイント

髙橋）親と離れて住んでいる方は、ケアマネジャーに連絡をするといいですか？

佐賀）はい、そうです。まだまだひとりで元気だからと本人任せにするのではなく、ケアマネジャーと定期的に連絡をとるようにしましょう。

ケアマネジャーは定期的に訪問をしています。
訪問の予定日を確認し、事前に訪問時に確認して欲しいことを伝え、訪問後にその様子を聞いてください。
何か変化があれば、ケアマネジャーと相談しながら対処していきましょう！

〔関連動画〕
➤【現役ケアマネが教える】ケアマネに聞かなきゃ損！５つのこと

髙橋）今までの暮らしが、なるべく長く継続できるようにしたいですね。
次回は要介護２の認知症の方の介護サービスの利用例をお伝えします。

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