今回のテーマは「親がお風呂に入れなくなった時の対策」です。

お風呂を嫌がる時の原因と対策についてケアマネジャーの佐賀唯衣子さんにお聞きします。

入浴拒否の原因と対策

佐賀）お風呂に入れなくなると、髪の毛がべったりしたり、体臭がキツクなったり、清潔の保持ができなくなり、感染症や皮膚の病気のリスクが高まります。それだけでなく、周りの人が嫌がり寄り付かなくなってしまいます。

髙橋）何か介護サービスで利用できるものはありますか？

佐賀）認知機能の低下が原因なのか、身体機能の低下が原因なのかでサービスが異なります。

認知機能の低下が原因の場合の原因と対策

まず、認知機能の低下が原因の場合、お風呂に入らない理由で一番多いのが
「お風呂に入るのが面倒になる」です。

髙橋）その場合どうするといいのですか？

佐賀）アプローチ方法は十人十色ですが、例えば

1. ヘルパーさんや看護師さんによる清拭や足湯でサッパリすること、温まることの気持ちよさを思い出していただく
2. 銭湯が好きだった方には大きいお風呂があるデイサービスに行っていただく

などがあります。

髙橋）気持ち良さを思い出していただけたら、お風呂に入ってもらえそうですね！

身体機能の低下が原因の場合の原因と対策

佐賀）身体機能の低下が原因の場合、浴室の環境の問題が大きいです。

例えば、椅子が低くて立ち上がれなかったり、浴槽が深くてまたげなかったり、床が滑りやすく危険だったり。

こういった場合は、福祉用具の活用や介護リフォーム（住宅改修）をすることで、おひとりで入れるようになります。

髙橋）介護保険を利用して入浴用の福祉用具を揃えることができますか？

佐賀）できます。ただしレンタルではなく、買い取りになります。介護保険の負担割合に合わせて、購入費の1割～3割で購入できます。支給の限度額は要支援・要介護にかかわらず、購入費の総額が1年間に一人10万円までになります。

髙橋）お肌に触るものなので、レンタルではなく買い取りになるのですね。

でも、安く買えるのは助かります。

デイサービスと訪問入浴

佐賀）介護リフォームが難しい住宅の場合は、デイサービスに行き、安全な環境で入浴することにより本人の負担や家族の負担も軽減されます。最近では、入浴専門の半日だけのデイサービスなどもあります。

髙橋）デイサービスに行けない方はどうしたらいいですか？

佐賀）訪問入浴というサービスがあります。
浴槽を家に持ち込み、看護師と介護士が入浴介助をしてくれます。

〔参考動画〕
➤ 訪問入浴サービス（費用とサービス内容）について

まとめ

髙橋）お風呂に入らないことで、周りの人から敬遠され、孤立してしまうと認知症のリスクが高まります。介護保険サービスで解決できる方法があるので諦めずにケアマネジャーに相談しましょう！

～ ゆるっとかいご　説明 ～

介護する家族を応援する介護情報チャンネルです。介護にかかる費用や、介護施設、認知症、相続のことなどを、はじめての方にも分かりやすくお伝えします！