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【必見】健康保険の扶養に入れていなくても、税金の扶養に入れられる？

カテゴリ：介護・老後の費用

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今回のテーマは「うちの親は自分の税金の扶養にいれられる？」です。

会社で親の健康保険の扶養を断られたため、税金の扶養にも入れられないと思い込んでいませんか？今回は、公的支出の適正化「賢約サポート」を広める活動をしている藪内祐子さんに「 健康保険の扶養と税金の扶養の違い」についてお話しいただきます。

「健康保険の扶養」と「税金の扶養」

髙橋）藪内さん、「健康保険の扶養」と「税金の扶養」の仕組みが複雑でわかりにくいのですが。「健康保険の扶養」に入れていなくても、「税金の扶養」に入れられるのですか？

藪内）はい、「税金の扶養」と「健康保険の扶養」はまったく別です！　
またそれぞれ要件も異なります！
ですから、「健康保険の扶養」を会社に断られても、「税金の扶養」に入れられるケースがあります。ただ多くの方は、混同されていて親を税金の扶養に入れていない状況です。

「健康保険の扶養」が断られるケース　

髙橋）「健康保険の扶養」を断られる、扶養に入れられないケースはどんなものがありますか？

藪内）健康保険の方が要件が厳しく、例えば

義理の親は同居していないと扶養に入れられない、
別居の親は親の収入以上に仕送りしていないといけない、
遺族年金や障害年金も収入に含まれるなどにより、
要件に該当しないケースと、
親が75歳を超えているケース

です。75歳になると、全員が後期高齢者医療保険に移行するため、扶養という概念がなくなります。

「税金の扶養」に入れられる？

髙橋）そんな場合でも、「税金の扶養」に入れることができますか？

薮内）「税金の扶養」は、同居でも別居でも、実の親でも義理の親でも、面倒見て入れば扶養に入れられます。そもそも所得の高い親は扶養に入れられませんが、遺族年金や障害年金などの非課税所得は所得に含みません。また、75歳以上でも扶養には入れられます。むしろ70歳以上の親族を扶養に入れると税金の控除額が大きくなります。

親の収入額は？

髙橋）親の収入がいくらぐらいなら税金の扶養に入れられますか？

藪内）親が年金収入しかない場合であれば158万円以下となります。毎年1月に年金機構などから届く『年金の源泉徴収票』を確認してみてください。

「健康保険の扶養」と「税金の扶養」のメリット

髙橋）「健康保険の扶養」のメリットはなんですか？

藪内）親を健康保険に入れると親の国民健康保険料が75歳までかからなくなります。親にメリットがあるのが健康保険の扶養です。

髙橋）「税金の扶養」のメリットはなんですか？

藪内）「税金の扶養」に親を入れると、扶養している子供の納税額が下がります。この場合、子供にメリットがあるということになります。さらに、親が要介護認定を受けていて、障害者控除対象者認定書が取得できた場合、単なる高齢者を扶養しているというのではなく、障害を持った高齢者を扶養しているということで、さらに控除額が大きくなります。

『障害者控除対象者認定書』については、詳しくは下記をご覧ください。
➤ 【必見】要介護認定を受けたら障害者控除も申告しよう！

親を扶養に入れない理由

髙橋）親を「税金の扶養」に入れられるのに入れていないのは、何故なんでしょうか。

藪内）税金の扶養に入れない理由は、

別居だから扶養に入れられないと思っていた、
義理の親だから扶養に入れられないと思っていた
親の収入が扶養範囲内だったのに、そもそも親の収入を知らなかった、
扶養に入れると親の保険料や医療費などが上がると思っていた

など、様々な誤解があげられます。

髙橋）確かに！親を「税金の扶養」に入れると、親の介護費用などが上がるという話を聞いたことがあるのですが。

藪内）親を扶養に入れたからと言って、親の保険料や医療費・介護費が上がることはありません！
『控除』というのは、扶養親族がいるとか、障害を持っているとか、ひとり親であるとか、そんな状態にない方に比べて、収入面や支出面でハンディキャップを負っている人に対して、「税金を安くしますよ！」という制度なので、基本的に親のデメリットはありません。