今回のテーマは、要介護１です。

要介護1の特徴とサービス例、よくある介護拒否に対する対処法3つを在宅介護サポーターの永井さんとお伝えします。

要介護1とはどんな状態？

髙橋）要介護１というと、ついに介護！これからどうする？どうしたらいいの？と思ってしまう方が多いと思います。

ただ、要介護１の方は、介護サービスを上手に利用すれば、まだ一人で暮らすことができます。
急いで施設を探したり、同居したりしなくても大丈夫です。

状態としては、部分的に介護が必要になりますが、食事やトイレなど身の回りのことはだいたいできます。

永井）うちのデイサービスのご利用者さんで要介護1の方は、食事やトイレは一人で大丈夫ですが、歩く際に横に寄り添うなどの介助が必要だったり、会話は楽しくできるけど、話した内容を忘れてしまったり、少しお会いしていないと忘れられてしまう認知症の症状がみられたりします。

髙橋）要介護の方は状態が変化しやすいので、ここで大切なのは悪化させないようにご本人と家族、医療・介護の専門家と力を合わせていくことです。

そこで、今回は要介護1の方が使えるサービスと、利用するための注意点・テクニックをお伝えします。

【要介護1】使える介護サービス

髙橋）要介護１になると、ケアマネジャー（通称ケアマネ）という方が相談窓口になります。ケアマネジャーは、何の介護のサービスをどれだけ使うかを計画するケアプランを作成します。

使える介護サービスはこちらをご覧いただきたいのですが、様々なものがあります。

自宅に介護士などが来てくれる訪問型のサービスでは、「訪問介護」という食事作りや掃除、洗濯などの家事のサポートや、入浴のサポートを介護士がしてくれます。

ただ、まだ私は介護なんて必要ない！など介護士が家に来るのを嫌がる人も多いです！

永井）そういう方には、健康状態やお薬の管理などをしに看護師がきてくれる「訪問看護」や、リハビリの専門職が自宅に来て歩行訓練やストレッチなどをしてくれる「訪問リハビリ」からサービスを利用し始めて、“自宅に人がくること”に慣れていただくのも一つのテクニックです。

※「訪問看護」「訪問リハビリ」の利用には医師の指示書が必要になるため、かかりつけ医などへの相談してください。

髙橋）訪問だけでなく、デイサービスやデイケアなど通って介護を受けるサービスもあります。

【要介護1】使えるテクニック

髙橋）ただ、いずれにしても「本人が行きたがらない」というケースも多いです。

そんな時は「うちの親はそういうのに行くのを嫌がるから無理だ！」と諦めず、ケアマネジャーに相談してください！

永井）デイサービスではケアマネジャーと介護職員が、その方がどうしたらデイサービスに通ってもらえるのかの作戦会議をします。ご本人の趣味嗜好をリサーチし、見学時から気持ちがのるように演出します。

髙橋）演出まで考えてくれるのですね！

永井）例えば、料理が好きな方が見学に来る日は、レクレーションの時間にパン作りをしたり、園芸が好きな人が見学に来る日はプランターにトマトの苗を植えていたりと、本人が好きそうなことができることをアピールします。

髙橋）それは助かりますね！ただ、そんな風に協力してくれるデイサービスを見学に行くには、どうケアマネジャーに相談したらいいのですか？

永井）担当のケアマネジャーに「行きたがらない人が行った事例のあるデイサービスはありますか？」と聞いてください。

まとめ

髙橋）要介護１は、訪問介護やデイサービスなどに通って専門家の目をいれることで、これ以上介護が重くならないようにしていくことが大切です！その方の状態が悪くなるとご家族の負担も増えてしまいます。

永井）それに、私たち介護士は、食べないときの対処法や、認知症の方への「接し方」などもアドバイスしています。

髙橋）まだご本人の意見も聞けるし、介護負担も軽いので、今のうちに家族会議をしていきましょう！

一人暮らしや、親だけで住んでいる場合は、今の環境のままで過ごしていくには「どんなサービスがあるか」「いくらぐらいかかるか」など専門家からアドバイスをもらったり、老人ホームに移り住むなら、どんなところが良いか本人と一緒に見学にいったり、家族の役割分担をどうするかを話し合ったりしてください。

永井）わからないことは何でも専門家に聞きましょう！家族でもめたことなども話してください。

髙橋）話すことで整理できることもあります。

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