今回のテーマは、「 要介護５ 」です。

在宅介護サポーターの永井さんとお伝えします。

要介護5とは

髙橋）「要介護５」で家族に一番大切にしてほしいことは“一緒にいれる時間を大切にすること”です。終わり良ければ総て良し。
大変な介護をしてきた方も、突然、倒れて要介護5になられた方のご家族も、“親の人生の最後に良い時間を過ごせること”が後悔しない介護につながります。

最近では「ASP（アドバンスケアプランニング）」「人生会議」が注目されています。本人が望む人生の最終段階における医療・ケアについて、本人とそのご家族、医療・ケアチームが繰り返し話し合いをして、本人の意思決定を支援することです。

永井）介護現場では、最後まで自宅で過ごしたい方の生活を、ケアマネ、訪問看護、デイサービスが情報を密に共有しながらお看取りまでサポートしています。

髙橋）そこで今回は、「アドバンスケアプランニング・人生会議」のポイントと最後の準備についてお伝えします。

要介護5の状態

髙橋）「要介護５」になると入浴、排泄、衣服の着脱などができなくなり、日常的に生活全般に介助が必要になり、寝ている時間が増えます。

介護にかかる費用

髙橋）費用は、「在宅介護」の場合は、平均で75,000円ぐらい（家賃・生活費別）です。「施設介護」の場合は、特養の4人部屋で11万円、ユニット型では15万円くらいです。

永井）「要介護５」になると、おむつなどの「介護用品」や「医療費」が増えます。

アドバンスケアプランニング・人生会議のポイント

髙橋）「要介護５」は介護度の7段階でいうと最も重たい状態です。人生の最後をどうしたいかを考えていく時期になります。

その上で、最近推奨されているのが「アドバンスケアプランニング・人生会議」です。

永井）「アドバンスケアプランニング・人生会議」は本人の人生観や価値観、希望に沿った、最後の医療・ケアを具体化することです。

髙橋）ただ、「要介護５」の状態ですと、本人の意思が聞けない場合もあり、その時はご家族が本人だったらどうしたいと思うか、家族としての希望はどうかを家族会議で話し合うことが大切です。

永井）家族の気持ちも揺れるので、繰り返し話し合ってください。

髙橋）そして、意思決定者になった人の迷いを家族同士でサポートすることが大切になります。

私は母の介護の時に、父の決定を尊重しつつも、迷いがあるときは確認し、またサポートすることで、父も私も後悔なく母を見送ることができました。

永井）家族が「ワンチーム」になり、医療・ケアチームと連携するのがいいですね。

最後の準備

髙橋）最後の時、バタバタしないで、ゆっくりお見送りができるように準備しておきたいことが3つあります。

1.葬儀

髙橋） 1つ目は「葬儀」です。

葬儀会社を事前に決めて、お亡くなりになったとき葬儀社へだれが連絡するかまで決めておきましょう。

永井）連絡先は事前に携帯にいれておくと当日慌てないですみます。

2.親戚・友人への連絡

髙橋）２つ目は「親戚・友人等への連絡」です。

お亡くなりになった当日に連絡する親戚や友人をリスト化しておきましょう、また誰が連絡をするかまで決めておきましょう！

永井）うちの場合、母が亡くなったら、親戚周りは父が連絡をして、友人周りは私が連絡をするかなぁ。そのためには前もって連絡先聞いておかないとですね。

3.最後に着用する衣服の準備

髙橋）3つ目は「最後に着用する衣服の準備」です。

白装束や、着物や寝間着など、お亡くなりになった時に着る服は事前に準備しておきましょう。

永井）最近では、お気に入りの服を準備しておく人もいらっしゃるようです。

まとめ

髙橋）最後のことを考えるのは家族としても辛い気持ちになることもあると思いますが、最後をどう過ごすか、また最後に慌てないよう準備しておくことが、後悔しない介護につながります。

永井）ご本人も家族も「いい人生だったな～」と言えるようなお見送りをしたいですね。

参考資料

～ ゆるっとかいご　説明 ～

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