今回は「介護保険サービスを整理する」です。

介護保険サービスの使い方を出来るだけ分かりやすく、そして、その根本的な構造をお伝えします。 基本的な事を押さえて、積極的に介護保険を上手く活用する手助けになればと思います。

介護保険サービスの整理整頓

髙橋）介護サービスは様々な種類があり、複雑でよくわからないと思っている方も多いと思います。

永井） サービス名だけで20～30種類あります。

髙橋）まず、“家で受ける介護サービス”と、“施設に入所して受ける介護サービス”があります。多くの方は違うサービスと思っていますが一緒です。
入浴・排泄・食事・見守り・リハビリは家でも施設でも同じものが受けられます。

代表的な介護サービス

【自宅で受ける介護サービス】

入浴、排泄、食事、見守りを受ける→「訪問介護」

入浴に特化したサービスを受ける→「訪問入浴」

リハビリを受ける→「訪問リハビリ」「訪問看護」

医療ケアを受ける→「訪問看護」

【自宅から介護施設に通う介護サービス 】

入浴、排泄、食事、見守り、食事を施設に行って受ける→「デイサービス」「デイケア」

※医療ケアはできる施設とできない施設があります。

【介護施設に入居して受ける介護サービス】

「特別養護老人ホーム」や「介護付き有料老人ホーム」は、入浴、排泄、食事、見守り、食事の介護サービスを、入居することで全て受けることができます。

※医療ケアはできる施設とできない施設があります。

施設にて介護サービスを受ける場合、サービス名から施設名に代わるので“同じサービス”なのかが分かりにくく感じます。それぞれのサービスの一覧表は最後にご紹介します。

【介護サービスの使い方】

自宅介護の場合は、「訪問介護」や「訪問入浴」など必要なサービスを選んで受ける。
施設介護の場合は、入居すると介護サービスがついてきます。

例えば、お店でコース料理を注文するのが「施設介護」、アラカルトで注文するのが「自宅介護」という感じです。

介護サービスとケアマネジャー

【 自宅介護の受け方 】

自宅にて介護を受ける場合、

例 ：週に、訪問介護×2回、訪問入浴×1回、デイサービス×2回 ＝ 計5回

のように、必要なサービスを選びます。介護度により使えるサービス量が決まっています。また、サービスの量によって費用が変わります。沢山サービスを利用するとそれだけ高くなります。

この計5回介護サービスを利用すると決めることが「ケアプラン」です。
このケアプランを考える専門家が「ケアマネジャー」です。自宅にて介護サービスを受ける場合は、ケアマネジャーとのコミュニケーションがとても大切になります。

先ほどのお店の例で例えるなら、アラカルトで注文する場合に、店員さんとコミュニケーションをとりおススメなどを聞くのと一緒です。
ケアマネジャーとコミュニケーションをとり、介護される方や家族の要望に合ったバランスが良く、費用、好みを組み込んで、ケアプランを作ってもらいましょう。

【 施設介護の受け方 】

施設で介護を受ける場合は、施設側でどれぐらい介護が必要かを決めます。しかし、すべてお任せにするのではなく、施設にいるケアマネジャーとコミュニケーションをとり、しっかりと希望を伝えることが大切です。

【サービス付き高齢者向け住宅（サ高住）】

サ高住は、お店で例えると、アラカルトとコースの合わせ技のように考えてください。 バリアフリーの住宅なので、入浴、排泄、食事、見守り、リハビリ、医療ケアは必要なサービスを選択しますが、施設のような役割もありますので、見守りサービスと生活相談のサービスはついてきます。サ高住にもケアマネジャーがいますので、その方としっかりコミュニケーションをとり希望を伝えてください。

まとめ

永井）介護にはいろいろなサービスがあると混乱しがちですが、お店で例えると、自宅はアラカルトでの注文、施設はコースで注文というように仕組みが異なるだけで、提供されるサービスは同じになります。

髙橋）どんなメニューがあるかを知って料理を頼むようにどんな介護サービスがあるかをざっくりでも理解し、しっかりとケアマネさんや施設とコミュニケーションを取ってください。

それぞれの介護サービスの一覧

【自宅で受ける介護サービス】

【自宅から介護施設に通う介護サービス】

【介護施設に入居して受ける介護サービス】

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