今回のテーマは「要介護２のデイサービス利用例」です。

どう利用するのが良いか、またどれぐらい費用かかるかについて事例交えながら永井さんにお話しいただきます。

要介護2の特徴と注意点

永井）要介護2は、まだ自分でできることが多く、意志もハッキリしています。

とても対応が難しい時期です。人によっては、認知症などの影響で自己主張が強くなったり、嫌なことを強く拒否したりすることもあります。

そのため、私は初めて会う方には、地雷を踏まないように声のかけ方や距離感に特に気を付けています。

ご家族にとっても、この時期は大変だと思います。でも、要介護3になると意思表示が難しくなるので、要介護2のうちに、本人が好きなことや嫌いなことをしっかり把握しておくことが大切です。

髙橋）要介護2はとても大切な時期なのですね。

永井）そうですね、ご本人の好き嫌いを把握するためにも、長い時間一緒に過ごせるデイサービスはとても役に立ちます。

デイサービスの利用例・費用

こちらは要介護２のAさんの事例です。

Aさんは、81歳の女性で、アルツハイマー型認知症。娘さんと一緒に暮らしていますが、日中は娘さんが仕事のため、週3回の1日型デイサービスと、週１回の半日型デイサービスを利用しています。

髙橋）一日型と半日型の２つのデイサービスに通われているのですね！

永井）はい。Aさんは、要介護1の時に半日型のデイサービスを利用していましたが、長時間一人で過ごすのが難しくなり、一日型のデイサービスへ徐々に移行していきました。

要介護2の方は食事や排せつ、入浴、身だしなみや掃除のときに見守りや手助けが必要です。歩いたり、立ち上がったりする時にふらつくこともあるので、隣で見守りながらサポートが必要です。

髙橋）半日型のデイサービスは比較的自分で何でもできる方が利用していますからね。

永井）Aさんのデイサービスの費用は、一日型（入浴あり）を週3回、半日型を週１回利用すると、デイサービス代が月に約16,200円、さらに昼食代が月6,000円かかり、合計で約22,200円です。

デイサービス利用ポイント

髙橋）要介護２ですと、デイサービスは週4回ぐらい利用される方が多いですか？

永井）生活環境などにもよりますが、要介護2の方ですと、週3回～4回利用されている方が多いです。また、デイサービスを2か所掛け持ちしている方もいらっしゃいます。

髙橋）2か所掛け持ちとかってできるのですね！

永井）はい。要介護2の方はまだお元気なので、デイサービスの特徴に合わせて楽しく時間を過ごすことを目的にデイサービスを選ばれます。

例えば、博物館や公園に行く外出レクリエーションがあるところ、カラオケができるところ、調理ができるところなどです。また、お友達との交流を楽しみにして通っている方も多いです。

髙橋）デイサービスを掛け持ちして好きなことができるのは良いですね！

まとめ

永井）この時期に好きなことをたくさんやり、嫌いなことを把握しておくと、後の介護が楽になります。

要介護3になると、意思をはっきり伝えるのが難しくなりますが、好みや特性が分かっていれば、本人が気持ちよく感じる声かけができて、拒否も少なくなります。これは、ご自宅でも施設でも同じです。

髙橋）要介護2は、その方の好みや特性がよく分かる時期なのですね！

この時期に知ったことが、本人や家族の負担を減らすのに役立ちます。施設に入ったり、新しい介護スタッフと情報を共有したりすることで、より良い介護につなげていきましょう！

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