今回のテーマは「おむつを履きたがらない時の対処法」です。

おむつを履きたがらない時の対処法について在宅介護サポーターの永井さんにお話しいただきます。

おむつに切り替えるタイミング

永井）排尿の感覚が鈍くなり、布パンツに漏らしてしまうことが多くなってきたら、何か対策をする時期になります。尿取りパッドを使うところから始まり、それで間に合わなくなった場合は、パンツタイプになっているリハビリパンツや、紙おむつに切り替えていきますが上手く移行できず困っている家族が多いです。

解説！おむつを履きたがらない理由

髙橋）おむつを嫌がるのはプライドが傷つくからですかね？

永井）そういう理由もありますが、それだけではありません。

おむつを履きたがらない理由は大きく分けて３つあります。

1. おむつを履く自分が嫌だ
2. 経済的な負担が増える
3. 捨て方など取り扱いが分からない　

1.おむつを履く自分が嫌だ

髙橋）1つ目のおむつを履く自分が嫌な方には、どのように勧めるとご本人のプライドや自尊心を傷つけなくてすみますか？

永井）多くの方は「どんなに歳をとっても、下のお世話だけは人に任せたくない！自分でトイレに行きたい」と思っています。ただ、家族としては、毎回失敗することで負担から苛立ちが募り、つい「もういい加減おむつ履いてよ！」と言ってしまうことがあります。そうすると逆にご本人を意固地にさせてしまう原因になります。

家族だけで解決をしようとせずに、デイサービスや訪問介護のヘルパーやケアマネと協力して上手に移行していくことが良いです。

髙橋）成功例などあれば教えてください。

永井）デイサービスでのお話しですが、入浴された後に「これ、お試しでいただいたパンツなんですが、お腹もあたたまるし良いですよ！」「履いてみませんか？」と勧め、徐々に慣れてもらいリハビリパンツに移行することできました。

この事例の成功の秘訣は、ご本人にとってリハビリパンツやおむつにすることにメリットがある！と感じてもらったことです。私たちはその声かけのプロです。

髙橋）介護職の方は、どう言ったらご本人が納得するかのポイントを知っていますよね。

永井）はい。私たちを頼ってください。ただ、相談する際は、ご本人の前ではなくコッソリ伝えてください。連絡帳やメモに書いたり、電話の場合はご本人がいないところでお願いします。自尊心を傷つけてしまうと上手くいくこともいかなくなってしまいます。

2.経済的な負担が増える

髙橋）２つ目の経済的な心配は、自治体によっておむつの補助があったりしますよね。

永井）はい。各自自体がおむつの補助を行っています。
補助の内容は自治体によりけりなので、[市区町村名　おむつ　補助］で検索してください。

髙橋）毎日使うものだけに、補助があるのは助かります！

3.おむつの捨て方など取り扱いが分からない

髙橋）3つ目のおむつの捨て方など取り扱いが分からない、は盲点でした。

永井）そうなのです。捨てたおむつが回収されなかった！なんてことになったら嫌ですよね。

おむつの捨て方は自治体により、可燃物だったり、不燃物だったり、おむつ専用のゴミ袋にいれて捨てたりなど様々です。捨て方がわからない方はケアマネに確認しましょう。

髙橋）使用済みのおむつの臭い対策として、デイサービスではどのように捨ててますか？

永井）デイサービスでは、新聞紙で包み、ふた付きのごみ箱に捨てています。新聞紙は消臭効果があるんです。

髙橋）新聞紙がない方は、100均などで「消臭袋」が売っているので、それを利用するのも一つですね！

まとめ

永井）排泄はとてもデリケートな問題です。家族だけで解決しようとせず、本人に合った解決策を介護職やケアマネに相談しながら見つけていきましょう。

髙橋）排泄のことで困ったら、プロに相談ですね！

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