今回のテーマは「民間の介護保険の種類」です。

介護施設の施設長を経験されファイナンシャルプランナーである木村さんにお伺いします。

民間の介護保険の種類

木村）介護費用は5年で約500万円から600万円ぐらいかかるというデータがあります。この費用は老後の費用にプラスしてかかるということです。その原資として考えられるのが

1. 年金
2. 預貯金や株・土地などの資産
3. 民間の介護保険

髙橋）介護費用は5年で約500万円、60歳の方がそれを保険で準備することはできますでしょうか？

木村）はい、できます。

保険料の払い方が3種類あります。

1. 「掛け捨てタイプ」
2. 「積み立てタイプ」
3. 「一括払いタイプ」

60歳の男性の場合を前提としてお話しします。
ただし、健康状態や保険会社、商品によって保険料や保険金が支払われる条件は変わってきますのであくまで参考にしてください。

1.「掛け捨てタイプ」

木村）終身払い（一生払い続ける）の場合、保険料は月1万円ぐらいになります。

要介護3以上になると500万円の保険金が支払われます。こちらは要介護１以上になった場合、保険料の支払いが免除されます。

2.「積み立てタイプ」

60歳の方が75歳まで支払った場合、保険料は月3万円前後になります。

要介護2以上になると約500万円の保険金が支払われます。月3万円とすると15年間で540万円支払って500万円の保障なので、支払った額の方が多くなってしまう可能性もあります。

髙橋）「積み立てタイプ」は40歳ぐらいの方が加入した場合は、介護状態にならなくても貯蓄として老後資金になるのでおススメですが、60歳からの加入は損ですね。

3.「一括払いタイプ」

こちらは、今すぐに使う必要がないまとまった資金がある方におススメです。

例えば500万円を支払った場合、要介護2や、認知症の状態になった時に約800〜1000万円の保険金が支払われます。

※月々の費用や保証、支払い要件などは会社によって異なります。

髙橋）そんなに増えるのですか！

木村）はい。実は僕の父は退職金を活用して一括払いタイプに加入しています。

髙橋）木村さんのお父様が介護状態になっても資金の上では安心ですね。

注意点

髙橋）ところで、民間の介護保険に加入する上で気を付けることはありますか？

木村）保険に加入する上で注意していただくことは、自分が認知症になっても保険金を請求できる環境を整えておくことです。

例えば・・・

• 保険金の代理請求人を指定しておく（できれば自分より若い人）
• 自分が入っている保険の内容を家族に共有しておく
• 保険証券をわかりやすい状態にしておく

このあたりが大切なポイントです。

髙橋）民間の介護保険も介護費用を捻出する上で、上手に活用できそうですね！

資産状況や加入年齢により種類が異なりそうなので、ファイナンシャルプランナーや保険会社に一度相談してみるのもいいかもしれません。

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