今回は、「法定後見人をつけてください！と言われた方が、どうしたらいいか？」です。

おひとりさまと家族がいる場合

村山）「家族がいる」場合と「おひとりさま」の場合で分けてお伝えします。

まず、「おひとりさま」の場合は、市区町村長が法定後見人の申し立てをすることになり、専門家が後見人に選任されます。

「家族がいる」場合は、後見人として立候補する家族がいるか、いないかで考えます。

「立候補する家族がいる」場合は、候補者の欄にその人の名前を書いて申立書を作成します。

後見人として立候補する家族がいる場合

髙橋）家族が立候補する場合、申立書を自力で作成することはできますか？

村山）申立書は自力で作成することができます。家庭裁判所のHPから書式をダウンロードしてください。自分で作成する時間がない場合や作成が難しい場合は専門家に作成を依頼してください。

髙橋）どの専門家に相談すると良いのですか？

村山）「司法書士」か「弁護士」です。

髙橋）書類作成の後の流れはどのようになりますか？

村山）「家族」を候補者にした場合は、裁判所で面接が行われます。

髙橋）面接では、どのようなことを聞かれるのですか？

村山）その方が“後見人としてふさわしいかどうか”について質問されます。

例えば、「お母さん（ご本人）とどういう関わりをしているのか」、「お見舞いはどのくらい行っているのか」などです。

私が書類作成の依頼を受けた場合は、面接に同行していますが、面接に同行する先生と、しない先生がいます。また裁判所によっては、同行した専門家が、面接の部屋に一緒に入れない場合がありますので事前に確認してください。

面接終了後は、家庭裁判所からの決定がくるのを待つだけです。

専門家に依頼するメリット

髙橋）専門家の先生に申立書の書類作成をお願いすると、どのようなメリットがありますか？

村山）専門家にお願いするメリットは

1. 時短できることと　
2. 立候補した人が後見人に選任される可能性が高くなること

髙橋）書類の作成を専門家にお願いするといくらぐらい費用がかかりますか？

村山）書類作成費用は10万～20万ぐらいです。

後見人として立候補する家族がいない場合

村山）次に、家族がいても「後見人の候補者になれる人がいない」場合は、候補者を裁判所にお任せするという方法があります。

髙橋）家族がいるのに、立候補する人がいないのはどうケースですか？

村山）遠方で後見人の業務が難しいケースや、家族同士があまり仲良くなく、あえて第三者に入ってもらうケースなどです。

髙橋）自分が後見人に立候補しない場合でも、専門家に頼まず申立の書類を作成することはできますか？

村山）できます。申立書の候補者の欄に“裁判所に一任（お任せしますという意味）”と記載してください。

この場合も、申し立ての書類作成を専門家（司法書士・弁護士）に依頼することができます。

また、その専門家（司法書士・弁護士）に後見人にもなってほしい場合は指名できるかを事前に確認してください。

髙橋）書類作成をお願いした専門家を指名することもできるのですね！

専門家の探し方

髙橋）相談する専門家（司法書士・弁護士）の先生はどのように探したらいいですか？

村山）インターネットの場合は、 [成年後見＋地域] で検索してください。でてきた専門家の中で、実績がありそうな方がおススメです。なぜなら、専門性が高いからです。

髙橋）専門家が誰でもこの分野に詳しいということではないのですね！

村山）そうです。おススメは、2〜3ヶ所の司法書士・弁護士事務所に問い合わせをしてください。相性の合いそうな先生を探してください。

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