今回のテーマは「認知症予防、2つのポイント」です。

きらめき介護塾　代表 渡辺先生に教えて頂きました。 ぜひ参考して実践してみてください。

認知症予防の研究・実験

渡辺）最近はテレビや雑誌でも「認知症予防にはこれをしよう！」などの特集が組まれ、色々なことが言われていますが、一番多いアルツハイマー型認知症には「これをしたら100％、認知症にはなりません！」という確実な予防法は、まだ見つかっていません。

でも、認知症予防に関しては色々な研究がされています。

アルツハイマー型認知症は、脳の細胞がどんどん減ってしまい「記憶障害」などが出てくる病気です。以前、アメリカで「脳細胞を増やす」にはどうすればいいか？を調べた興味深い実験が行なわれました。

この実験は、ねずみを２つのグループに分けそれぞれ違う環境で14日間飼育しどのような変化が起こるのかを観察しました。実験は２つ行われました。

実験１：脳細胞の変化

「カゴの中に何も入っていないAグループのネズミ」と「カゴの中に回転車が入っているＢグループのネズミ」１４日後に脳細胞にどのような変化が起こるかの実験でした。
どちらのグループのネズミの脳細胞が増えたでしょうか？

髙橋）回転車が入っているＢグループですか？

渡辺）答えは「Ｂグループ」。回転車が入っているネズミの方が脳細胞が増えました。

何もしない「Ａグループ」のねずみは脳細胞が減少してしまいました。

このことから何かをすることで脳細胞が増加することが分かりました。

何もしないでいると...

あくまでも「ネズミ」を使った実験ですが、もしかしたら私たち人間も同じかもしれません。何もしないでボーっとしていたら、脳細胞が減っていく一方かもしれません。

髙橋）では何をしたらいいのでしょうか？

渡辺）その答えは2つ目の実験にあります。

実験２：何をすればいいか？

「カゴの中に回転車が入っているAグループのネズミ」と、「カゴの中に水槽を入れてはしごをかけて泳げるようにしたBグループのネズミ」。実験なので運動量は全く同じにしています。
14日後、どちらのグループのネズミの脳細胞が増えたでしょうか？

髙橋）泳げるようにしたBグループですか？

渡辺）答えは「Ａグループ」。回転車が入っているネズミの方が脳細胞が増えました。
何と「Ｂグループ」のネズミは、実験１の何もしなかったネズミよりも脳細胞が減ってしまったネズミがいました。

髙橋）何もしていないよりも脳細胞が減ってしまうなんて！

ひょっとしてネズミは泳げないのですか？

渡辺）そうなのです！ネズミは泳げない生き物なので、水槽で泳いでいるのではなく、溺れている状態でした。

一方の回転車のネズミは楽しく運動している状態でした。

過度のストレスは大敵

渡辺）このことからわかったことは、出来ないことをして過度なストレスは受けることは「脳にとって大敵！」ということです。

認知症の予防、そして進行の予防の為に何をしたらいいのかは、「将棋・囲碁・歌・園芸・手品・楽器・スポーツ・料理・勉強」どんなことでも良いので、「本人が楽しいと感じるかどうか」が大切です。

誤解がないようにお伝えしますが「ストレスが良くない！」と言っている訳ではありません。「適度なストレスは人間の生活に潤いを与える」と言われています。ちょっと頑張って出来ることならば、出来た時の喜びの方が大きいので良いことと言われています。ただ、どんなに頑張っても出来ないことをさせられるのは、その人にとって「過度なストレス」になってしまいます。

まとめ

～認知症予防、2つのポイント～

• 何もしないより何かをすること
• 本人が楽しいと感じるかどうか

髙橋）認知症予防のために無理して何かをするのではなく、楽しいと感じることをするのが一番大事なのですね。

～ ゆるっとかいご　説明 ～

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