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「介護を強く拒否する親」に対して、衝突をできるだけ避けながら、要介護認定や介護サービスにつなげていくコツ
髙橋) 皆さんこんにちは。髙橋佳子です。
佐賀) こんにちは。ケアマネジャーの佐賀唯衣子です。
髙橋) いつも動画をご覧いただきありがとうございます。
今回は、介護のご相談の中でもとても多い 「親が介護を拒否する」というテーマです。
「まだ介護なんていいよ」「まだ大丈夫」そうと言われてしまって、どうしたらいいのか分からず、一人で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
佐賀)ご家族としては心配なので、何とか説得しようと頑張りますよね。
ただ実は、 家族が一生懸命説得すればするほど、関係がこじれてしまうというケースも少なくありません。
髙橋)そうですよね。頑張るほど難しくなることもありますよね。
佐賀)はい。今回は「介護を強く拒否する親」に対して、衝突をできるだけ避けながら、要介護認定や介護サービスにつなげていくコツを、事例を交えてお伝えします。最後までご覧ください。
髙橋)佐賀さん、介護を拒否された場合、ご家族としてはどう関わればいいのでしょうか。
佐賀)大事なのは、
家族だけで説得しようとしないこと です。
髙橋)でも、どうしても家族で何とかしようと思ってしまいますよね。
佐賀)そうなんです。お気持ちはとてもよく分かるのですが、できるだけ早い段階で医療や介護の専門職に関わってもらうことが大切です。
家族同士だと、どうしても感情が入りやすくなりますよね。
一方で専門職は、状況を整理しながら、ご本人のプライドやお気持ちを尊重した進め方を一緒に考えることができます。
髙橋)「確かにそうだよね」と今、感じた方がいらっしゃいましたら、 ぜひ高評価ボタンで教えてください。
髙橋)介護の話をすると「他人に世話になるなんて嫌だ」という方も多いですよね。
佐賀)そうですね。88歳の一人暮らしの男性の事例があります。
【事例:88歳 独居 男性】 お家の中にはゴミがたまり、お風呂も長い間入っていない状態でした。 外出先で転倒することも増えていたのですが、ご本人は「自分はまだ大丈夫だ」と、介護の話をすべて拒否していました。
髙橋) ご家族としては、とても心配ですよね。
佐賀)娘さんは片道4時間かけて通いながら何度も「お父さん、介護認定を受けよう」と説得しました。ですが、結果はすべて拒否でした。
そこで私が娘さんに提案したのは「一度、介護の話をやめてみましょう」ということでした。
髙橋)介護の話を、やめるんですか?
佐賀)はい。その代わり、アプローチの方法を変えました。
「介護申請」ではなく「行政の健康相談」という形にしたのです。
娘さんから「区役所から、高齢者の健康状態や生活状況を確認する案内が来ているよ」と伝えていただきました。
髙橋)なるほど。健康診断っぽく伝えるのですね?
佐賀)そうなんです。「助けてもらう」という形だと抵抗が出やすいのですが、行政の制度なら!と受け入れやすくなる方が多いです。
地域包括支援センターの職員が「健康相談」という形で訪問し、身体機能や生活機能を確認するチェックリストを使って状況を整理しました。
その流れの中で「念のため介護認定を受けてみましょう」とお伝えすると、ご本人も自然に受け入れてくださいました。
結果として要介護2の認定につながりました。
髙橋)言葉の入口を変えるだけでも、受け止め方が変わるんですね。
髙橋)他に、介護サービスの受け入れを拒否された事例はありますか?
佐賀)はい。84歳の一人暮らしの女性のケースがあります。
【事例:84歳 独居 女性】 娘さんが「介護サービスを入れよう」と話すと「他人が家に入るのはイヤ!」と強く拒否されていました。
髙橋)家に他人を入れたくないという方、多いですよね。
佐賀)はい。このケースでは言葉の伝え方を変えることを意識しました。
「介護サービス」ではなく「話し相手」「家事のお手伝い」という形でご提案しました。
「献立を考えるときに相談できる人が来てくれますよ」とお伝えすると
「それならいいかもしれない」と受け入れてくださいました。
髙橋)主婦としてまだ自分でできるというお気持ちはあるけれど、
ちょっと人の手を借りられると助かるという気持ちにうまく寄り添った形なんですね。
佐賀)そうなんです。「介護サービス」になると抵抗が出ますが、少し手伝ってもらえるという形だと、受け入れやすくなる方も多いです。
最初は本当にちょっとしたことから始めました。
といった簡単なお手伝いです。
すると、その後ご本人の方から「掃除もお願いできる?」と相談されるようになりました。
デイサービスも最初は「家を空けたくない」とおっしゃっていましたが、趣味の絵手紙の活動がある施設を見学したところ、「お教室に行く」という感覚で通われるようになりました。
髙橋)少しずつ受け入れてくださったことで、娘さんも安心されたでしょうね。
髙橋)2つともとても参考になる事例でした。
こうしたケースがうまく進んだポイントは、どこにあったのでしょうか。
佐賀) 大きく2つあります。
家族が「やりなさい」と言うと反発が起きやすいですが、第三者が提案する形だと受け止めてもらいやすくなります。
「介護」と言われると抵抗が出る方も多いので、「健康相談」「話し相手」「家事のお手伝い」「お教室」といった言葉に言い換えることで、自然にサービスにつながっていきます。
髙橋)ご家族だけで何とかしようと思わずに、
「専門職の知恵を借りること」が大切ですね。
佐賀)そうですね。
少し言葉を工夫することも、親御さんのことを思っての関わり方だと思います。
親御さんに拒否されると、「どうして分かってくれないんだろう」と悩んでしまう方も多いと思います。
親子だからこそ難しいのです。
一人で抱え込まず、地域包括支援センターやケアマネジャーなど、専門職に相談してみてください。
~ゆるっとかいご【親の介護・介護と仕事の両立】~ 介護する家族を応援する介護情報チャンネルです。介護にかかる費用や、介護施設、認知症、相続のことなどを、はじめての方にも分かりやすくお伝えします!

この記事の執筆者
髙橋佳子(たかはし よしこ)
株式会社ゆるっとかいご 代表取締役
自身の親の介護を活かし「かいごに楽しさをプラスする」をテーマに活動。
介護離職防止コンサルタントとして、企業で働く人の「仕事と介護の両立」を支援。
著書:親と子の新しいコミュニケーションツール『親ブック』
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