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10:31
今回は「外国人スタッフって実際どうなの?」という、よくある不安について
民家型デイサービス運営 在宅介護サポーターの永井さんの事業所の実例をお話しいただきます。
永井)私のデイサービスでは、2025年5月から特定技能のミャンマー出身スタッフ2名を受け入れています。
半年間一緒に働いてリアルな声をたくさんヒアリングしてきましたので、今日はそのままお伝えします。最後までご覧ください。

髙橋)永井さんのところは、定員数が少ない小規模デイサービスですよね。
一人ひとりの個別ケアが重要になる中で、外国人スタッフを採用するのは、正直ハードルを感じませんでしたか?
永井)そうなんです。うちは定員7人〜14人で、認知症の方も多く、細やかなコミュニケーションがとても重要になります。
そして、以前は「調理レク」「送迎」「入浴」「記録」など、複合的に業務をこなす必要があり、外国人スタッフには難しいのでは、と考えていました。
髙橋)そこから、受け入れに踏み切れた理由は何ですか?
永井)事業所として“分業体制”が整ってきたことが大きいです。
送迎は送迎専門スタッフ、調理レクも担当者を分けたりと、業務を分けられるようになって、「これなら特定技能のスタッフにも活躍してもらえる」と具体的にイメージできるようになりました。
そこで、特定技能制度を活用して2名の採用を決めました。
髙橋)ではさっそく、1人目の方について教えてください。
永井)まずは、Mさん。27歳、ミャンマー出身です。
日本語は日本語能力テスト(NAT-TEST)N3レベルで、日常会話ならほぼ問題なくやり取りできるレベルです。
日本で働こうと思った理由は、 「日本は安全で、きれいな国。みんな規則を守っていて、いいところがたくさんある」 と感じたからだそうです。
“ミャンマーの家族を支えていきたい”という思いで、日本で働いています。
髙橋)Mさんは、 介護の仕事の中でどんなところにやりがいを感じているんですか?
永井)「楽しい」と話してくれたのは、
利用者様から笑顔で「ありがとう」と言われた瞬間だそうです。
「自分が誰かの役に立てている」と実感できることが、一番の喜びになっているそうです。
髙橋)それは、日本人職員も同じですよね。
国は違っても、“ありがとう”の力は一緒ですね!
永井)一方で、難しいと感じているのは、 “利用者様一人ひとりの性格や、認知症の症状によってコミュニケーションを変えること”。
ここは日本人スタッフでも苦労する部分です。
髙橋)たしかに、認知症の症状があると、“言葉”だけじゃなくて、“表情”や“雰囲気”を読む場面も多いですよね。
永井)そうなんです。そこでMさんは観察することにも力を入れていて、
「今日は元気かな?」「ちょっと疲れているかな?」と利用者様の変化をとても気にかけています。職員の状態にも敏感で、「今、忙しそう」「困っていそう」と空気を読んで動いてくれます。
髙橋)すごく前向きに仕事に取り組む姿勢が素敵ですね。
Mさんは、これからどんなことを目指しているんでしょうか?
永井)将来は、介護福祉士の資格を取り、日本語もさらに上のレベルまで挑戦したいと話してくれています。
もっと学んで技術を磨いて、「利用者様一人ひとりに寄り添えるケアをしたい」という強い思いがあるそうです
髙橋)では、もう一人のSさんについても教えてください。
永井)Sさんは24歳、同じくミャンマー出身で、日本語はN3レベルです。
日本で働こうと思った理由は、「どの国より安全。日本人は優しく、技術が進んでいる国」 と感じたからだそうです。 そしてやはり、ミャンマーの家族を支えていきたい気持ちが大きいと話していました。
髙橋)お二人とも、“家族を支えたい”という強い思いがあるんですね。
永井)はい。実際に働いてみて、Sさんが一番大事だと感じているのは 日本語でのコミュニケーション。まだ勉強中なので、言葉がうまく出てこない時もありますが、
「利用者さんのおかげで、前より上手になった」と実感しているそうです。
Sさんが嬉しいと感じる瞬間は、
自分の言葉に利用者様が反応して笑ってくれた時。
「伝わった!」という喜びが、次の頑張りにつながっています。
髙橋)言葉の壁があっても、伝わって笑顔が返ってくる瞬間は、本当に嬉しいですよね。
永井)はい。一方で、難しいと感じているのは、
“文化や習慣の違いから、考え方のズレが生じること”。
伝え方一つで相手の受け取り方が違うので、きちんと伝わるように、気を付けてコミュニケーションを取っていると話していました。
髙橋)日本人同士でも、価値観の違いってありますからね・・・。そこに“文化の違い”も加わると、なおさら丁寧なコミュニケーションが必要になりそうですね。
永井)そうですね。そんなSさんは、将来は、「介護福祉士を取って長く介護の仕事を続けたい」という目標を持っています。
髙橋) 一方、日本人職員の声はいかがですか。
永井)はい。来る前の不安は、
「日本語で細かい意思疎通ができるのか?」
「文化の違いは大丈夫?」といったものが多かったです。
髙橋)実際に働いてみていかがでしたか?
永井)一番多かった声は、
「とにかくニコニコ明るく、一生懸命」
「前向きで、場の空気が和む」
「報連相が丁寧で助かる」でした。
髙橋)それは現場の空気も良くなりそうですね!
永井)はい!一方で、
・細かなニュアンスが伝わりにくい
・指示が“伝わったつもり”になる時がある
などの課題もあります。そこは日本人職員がサポートしながら調整しています。
髙橋)気になるのは、利用者様やご家族の反応ですが、いかがですか?
永井)利用者様は、最初こそ戸惑いもありましたが、関わるうちに「面白いね」「また来てね」と声をかけてくださる方も増えて、少しずつ親しみを持って関わってくれている様子が見られます。
中には、「外国のこと教えて〜!」と話しかけてくださる方もいらっしゃいます。
ただ、外国人にあまり良い印象を持っていない方が
「外国人になんかお世話にならないよ」とおっしゃる場面も、正直ゼロではありません。
それでも関わるうちに「優しいね」「よく気がつく」と印象が変わっていく方が多いです。
髙橋)なるほど。ご家族の反応はどうですか?
永井)実は、不安の声はほとんどありません。
実際に外国人スタッフはちょっと…などとご家族から相談されたことが、今のところは一度もありません。
髙橋)そうなのですね。裏側で、何か工夫されていることはありますか?
永井)はい。ご本人・ご家族に不安を感じさせないために、意識していることがいくつかあります。
髙橋)“見える化”と“フォロー体制”は、利用者様やご家族に安心を届けるための大事なポイントですね。
髙橋)お話を伺って感じたのは、「外国人だから不安」というよりも、「どうやってチームとして支え合うか」が大事なんだなと感じました。
永井)特定技能で来てくれているお二人は、
とても前向きな気持ちを持っています。私たちも日本語の支援や業務の工夫を続けながら、一緒に成長していきたいと考えています。そして、それは、日本人外国人関係なく、
チーム力の強化に繋がっていくので、より介護現場はよくなるような気がしています!
髙橋)これからの介護は、多様な人たちと一緒にチームをつくっていく時代になりますね。
~ゆるっとかいご【親の介護・介護と仕事の両立】~ 介護する家族を応援する介護情報チャンネルです。介護にかかる費用や、介護施設、認知症、相続のことなどを、はじめての方にも分かりやすくお伝えします!

この記事の執筆者
髙橋佳子(たかはし よしこ)
株式会社ゆるっとかいご 代表取締役
自身の親の介護を活かし「かいごに楽しさをプラスする」をテーマに活動。
介護離職防止コンサルタントとして、企業で働く人の「仕事と介護の両立」を支援。
著書:親と子の新しいコミュニケーションツール『親ブック』
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